蕎麦湯

蕎麦湯

継続看護

助産師蕎麦湯のドキュメント 青ちゃんとの出会い

 蕎麦湯が働く病院では継続看護として、意思の疎通が難しいカップルを対象に個別で3~4人の病棟スタッフがチームを組んで対応に当たっている。題して『外来フォロー』。取り組むようになって3年目。いつのまにか蕎麦湯の担当は中国人と聴覚障害。中国語は話せないから、漢字を書きまくる、とにかく単語の羅列。手話は少々、挨拶程度、『乾杯』なら歌えます。蕎麦湯は身振り手振りが大きいし、とにかく一生懸命。相手とじっくり向き合うことができるから、適任だって言われる。病院は3交代制、外来と病棟勤務は区別されている。通院中の妊婦と関わるのは母親学級(4回)のときだけだから、入院時に病棟助産婦が「はじめまして」と挨拶することも。。。実に悲しい現実。もっと関わりたいよ~


助産師蕎麦湯のドキュメント 蕎麦湯、ピンチヒッター

 中国人の妻と日本人の夫。はじめての出産を外国でという不安な彼女を支えていくご主人。彼も奥さんとニュアンスでしか会話ができなくて不安がある。不安が大きなカップルにとって継続して同じ人が指導してくれると心強い。だけど、あくまでも日勤者の中から代理を出すのが婦長の方針。分娩時もその日の勤務者が介助につく。蕎麦湯なら指名できなきゃ、お断りさ(-_-)/~~~ピシー!ピシー!これでいいのか?そんなときに出会ったのがプーさんのお家さんです。彼女は海外での出産体験がある。経験談を聞いて蕎麦湯、ショックを受けた。

彼女の出産時の体制は
>交代で1つの携帯電話
>チームが妊娠中及び出産に立ち会う
なんと心強いのでしょう\(◎o◎)/!
これが理想の継続看護の形やわ~。


助産師蕎麦湯のドキュメント がんばれ、青ちゃん

 青ちゃんは中国人。旦那さんは日本人。お互いに言葉が上手く話せないから、何となく会話してる。思いっきりボディートーク。妊娠39週で破水。入院してきたが陣痛はまだ来ない。熱も出てないし、羊水も濁ってないし、赤ちゃんの心拍数も問題なし。乳房の手入れ、階段を上って運動しながら待機中。青ちゃんは初めてのお産を日本ですることに不安があった。言葉が通じないから、旦那さんも通訳できないから。そんな不安がある妊婦さんを検診のたびに分娩教育、相談相手になるべく蕎麦湯は青ちゃんのフォローについた。

   私が担当した内容
   分娩について、呼吸法、リラックス法、入院時期について

 指導のときはメモ用紙が必需品、とにかく筆談中国語はできなくても漢字が共通理解の手段(^^ゞ言葉が上手でなくても、伝えたい気持ちが大切ってことを学んだ。青ちゃんは入院してきて心細かったみたい。私の顔をみるなり手をぎゅっと握ってきた。ここに座って話そうって。破水が先だから赤ちゃんがとても心配。いつ陣痛がくるかわからなくて不安。ぎゅっと抱きしめて大丈夫、私がついてると言ったら、彼女は顔をしわくちゃにして笑った。


助産師蕎麦湯のドキュメント 青ちゃん男児出産

 蕎麦湯の病院では破水後24時間は自然に陣痛がくるのを待つ。胎児の心拍、羊水の性状、母体の発熱を観察のうえ待機。青ちゃんの場合、3日待ってみたが自然な陣痛は来ず誘発分娩となった。そして男児出産。外国で出産する道を選んだ青ちゃん。彼女の戦いはこれから。おむつ交換、授乳、赤ちゃんのお風呂、赤ちゃんの観察、育児技術の習得に向けて、青ちゃんをフォローしたいと思う。青ちゃんのフォローメンバーは3人、そのバックアップが私の役割。青ちゃんへのみんなの応援メッセージが心にしみた(T_T)蕎麦湯も励みになった。ありがとう。


助産師蕎麦湯のドキュメント 涙の入院物語~青ちゃんの赤ちゃん編~

キーワード:新生児メレナ、初期嘔吐

 言葉がうまく通じない日本で出産までこぎつけた青ちゃん。彼女に新たな問題が。赤ちゃんが(T_T)入院という緊急事態発生!授乳の練習が始まった直後、赤ちゃんは『おえっ』と吐いた。げっぷを出した後も嘔気はとまらない。お腹を触るとぷっくり膨れている。胃の中に空気がたまっているのかも・・・・・鼻から胃へチューブをいれて生理食塩水で胃の中を洗ってみた。胃の中からたくさんの空気と血液が混じった胃の内容物が出てきた。この処置でいったん吐き気が落ち着いたけど次の授乳時間に再び嘔吐した。茶色のもろもろした吐物、これは胃で出血している可能性が考えられる。生後2日目、初期嘔吐と新生児メレナの疑いで赤ちゃんは入院になった。

   青ちゃんは涙が止まらない。
   赤ちゃんの入院、離れることが寂しいのと不安で・・・・・

【新生児メレナ】
新生児メレナ(新生児出血症)は、ビタミンK欠乏と肝臓の未熟性が原因で生後2~3日に発症する真性メレナと、分娩時に飲み込んだ母体血による仮性メレナに分けられる。

真性メレナの一般的な治療は
①赤ちゃんは保育器に入る
②絶食して点滴
③ビタミンK2投与
④貧血の場合、輸血
⑤胃腸洗浄

【初期嘔吐】
新生児期の嘔吐はよくある現象で、新生児の60~80%は生後48時間以内に少なくとも1回は吐く。この嘔吐の大部分は一過性で回数も2~3回と少なく、時間とともに改善する。新生児の嘔吐はほとんど治療を要さないが、約10%は嘔吐に何らかの原因があり緊急手術もありうる。

治療対象となる嘔吐は、
①嘔吐回数が1日5~6回と多く、持続的である
②吐物が緑色、血性、茶色
③腹部が膨れている
④体重減少が著明、脱水がある
⑤元気がない
これらの1つでも当てはまる場合、病的な嘔吐であると判断。


助産師蕎麦湯のドキュメント 次は黄疸で光線療法~不安な青ちゃん~

キーワード:黄疸、光線療法

 胃から出血【新生児メレナ】で入院になった赤ちゃんは、出血が止まり、吐き気もなくなってミルクを飲む力も強くなってきた。嘔吐が無問題で青ちゃんも笑顔。生後3日くらいから新生児には黄疸が出る。生理的な範囲であれば治療はなく、しっかり水分を取ることで解決する。しかし青ちゃんの赤ちゃんは繰り返す嘔吐で脱水傾向にあったため黄疸が強く光線療法が始まった。

【黄疸】
赤ちゃんは母体内では酸素を効果的に取り込むために、酸素運搬に必要な『赤血球』をたくさん持っている。誕生後、自分で肺を使い酸素と二酸化炭素のガス交換が始まると余分な『赤血球』が分解されていく。肝臓がその分解を担当するが、未熟ゆえに処理しきれない残骸がでてくる。その残骸が『ビリルビン』って黄色い色素に変わる、これが黄疸の正体。

【光線療法】
光を当てることで『ビリルビン』は体内で化学変化を起こし、水溶性に変わる。黄疸の程度によって差はあるが、黄疸が強いとミルクを飲む力が弱くなるので治療効果を高めるため点滴で水分補給している。

実際の治療
①赤ちゃんは保育器に入る(保温のため)
②光を十分浴びるためオムツ1枚
③光の刺激が強いので赤ちゃんは目隠し
④蕎麦湯の病院では『グリーンライト』を当てる
⑤赤ちゃんとの面会は可能

光線療法のあとは『ビリルビン』をチェックして、無問題なら治療は終了となる。個人差があって治療期間は2~3日。はやく退院できるといいね(ー人ー゛)


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